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この記事では、外構工事のローンについて、次の内容を順に説明します。
家を建てるとき、外構工事もハウスメーカーや工務店にまとめて頼むものだと思っている人は少なくありません。
実は、外構工事だけを外構業者に直接頼むこともできます。家の工事とは分けて、外構を別の業者に頼むことを「分離発注」といいます。
頼む前に、ハウスメーカーとの契約に外構工事が入っているかを確かめましょう。入っている場合は、外すときの手続きや金額の扱いを担当者に聞いておきます。
「ハウスメーカーに悪いかな」と気になるなら、外構は別に相談していることを早めに伝えておくと安心です。引き渡しの前に外構の工事を始めてよいかも、そのときに決めておけます。
相談者外構の費用まで住宅ローンで借りられたら助かるんですが、そんな都合のいい話はないですよね?



借りられる場合はあります。決め手は書類です。外構の金額が、いつ、どの業者の工事として書類にのるかで変わります。
この記事で分かること
- 新築で住宅ローンに組み込む方法
- ハウスメーカーとは別の業者に頼むときや、あとから工事をするときの借り方
- 銀行やろうきんを比べる観点
- 2026年10月時点の金利
- 住宅ローン控除との関係
外構工事を住宅ローンに組み込むには(新築の家の場合)



ハウスメーカーには「外構は建物が決まってから」と言われて、ローンの話もそのままです。



外構も入れたいなら、事前審査のうちに金融機関へ伝えましょう。要る書類もそのとき聞いておくのが近道です。
新築の外構工事がローンに入るかは「書類にのっているか」で決まる
新築の家の外構工事をローンに組み込めるかどうかは、1つの点にかかっています。金融機関が、外構の金額を「借りるお金の使いみち」として確かめられるかどうかです。
金融機関は、建物の請負契約書(工事を頼む契約の書類)や売買契約書を見て、貸す金額を決めるからです。
たとえば住宅金融支援機構の【フラット35】では、住宅を建てる場合も買う場合も、外構工事の費用は借入対象になると案内されています。
建物の請負金額や売買金額に外構が入っていなくてもかまいません。
請負契約書・売買契約書・注文書と注文請書のどれかに外構工事の費用がのっていれば対象になる、という扱いです。
出典:住宅金融支援機構【フラット35】よくある質問「借入対象となる諸費用とはどのようなものですか?」(https://jhffaq.jp/jhffaq/flat35/web/knowledge487.html)
同じページには、太陽光発電設備の設置費用も、住宅を建てる場合の借入対象として並んでいます。住宅用のカーポートに固定して取り付けるものです。
カーポートの屋根に、太陽光パネルをのせる計画はありますか?あるなら、その費用をどの書類に書いてもらうかも打ち合わせで決めておくと、あとで迷いません。
銀行などが独自に出している住宅ローンは、金融機関ごとに扱いが違います。外構を対象に入れるかどうかも、どの書類を求めるかも、それぞれが決めています。
家の外構工事をローンに組み込むタイミング
住宅ローンで借りる金額は、金融機関との金銭消費貸借契約(お金を借りる正式な契約。「金消契約」とも呼ばれます)で決まります。
金消契約のあとで外構の金額が増えた場合、同じローンに足せるかは金融機関しだいです。むずかしい場合もあります。
家の外構工事をローンに組み込みたいなら、次の順番で進めると間に合いやすくなります。
- 建物のプランが固まる前後で、外構の範囲(駐車場・門まわり・フェンスなど)をおおまかに決める
- 外構の業者からプランと金額を出してもらい、事前審査の段階で金融機関に「外構も含めたい」と伝える
- 本審査までに、外構の金額がのった契約書や注文書をそろえる
- 金消契約で、外構分も含めた借入額を確定させる
外構の工事そのものは、建物の引き渡しのあとに始まることがよくあります。
工事の時期と、ローンのお金が出る日(融資の実行日)がずれることもあります。
なので、業者への支払いの日と、ローンのお金がいつ口座に入るかを並べて確かめておくと安心ですね。
外構工事をローンに組み込む前に考えておきたいこと


住宅ローンに組み込むと、外構の費用も建物と同じ長い期間で少しずつ返すことになります。
もう一つ気をつけたいのは、急いで金額を決めることです。
金消契約に間に合わせるために、外構の中身を詰めきれないまま金額を出すとどうなるでしょうか?
住んでから「駐車場をもう1台分広げたい」「目隠しフェンスの位置を変えたい」といった変更が出ることがあります。そうなると、その追加の費用は、別に用意することになってしまいます。
組み込むなら、暮らし方をある程度思い浮かべたうえで範囲を決めることが大切でしょう。
外構工事を別業者・外注に頼むときのローン



外構だけは近所の専門業者に頼みたいんです。そうするとローンは使えなくなりますか?



使える場合はあります。別業者の書類を受け付けるかは金融機関しだいなので、申し込む前に聞いておきましょう。
外構工事を別業者に頼んでもローンに入れられるか?
前の章で紹介した【フラット35】の案内では、外構工事の確認書類として注文書・注文請書もあげられています。
ただし、銀行の住宅ローンでは「建物と同じ会社の工事に限る」といった条件を設けていることもあります。
別業者を選ぶ理由として多いのは、外構を専門にする業者のほうがプランの選択肢が広いことや、金額を比べやすいことです。
頼む業者を決めるときは、2社以上からプランと見積もりをもらって比べることがポイントです。
外構工事を外注してローンを使うときの書類と順番
建物とは別の業者に外注する場合、金融機関に出す書類を自分で集めることになります。
次の点を業者と金融機関の両方に確かめておくと、手続きが止まりにくくなります。
- 金融機関が求める書類は、見積書でよいのか、契約書や注文請書が必要なのか
- 書類にのせる工事名・工事場所・金額の書き方に決まりはあるか
- 業者への支払いは着手金・中間金・完成後のどれで、いくらずつか
- ローンのお金は業者の口座に直接振り込まれるのか、自分の口座に入ってから支払うのか
とくに着手金(工事を始める前に払うお金)がある場合は、ローンのお金が出る前に支払いの日が来ることがあります。
その分を手元のお金でまかなえない場合は、つなぎ融資(本番のローンが出るまでの短い期間だけ借りるお金)が必要になることがあります。
どちらになりそうかを、早めに金融機関に相談しておきましょう。
あとから外構をするときのローン
新築や建売のときに外構をあとにする理由や、あとから付けられるものについては、外構をあとからするときの記事で説明しています。
住宅ローンの借り入れがすんだあとに外構をする場合は、別のローンを組むのがふつうの流れです。すでにある住宅ローンに、金額を足すわけではありません。
よく使われるのは、住まいの工事に使いみちを決めたリフォームローンや、使いみちを決めて借りる目的別ローンです。
こうしたローンには、家や土地を担保(返せなくなったときのために差し出す財産)にする「有担保型」と、担保のいらない「無担保型」があります。
一般に無担保型は手続きが軽いかわりに、借りられる金額や期間に上限があります。金利も、住宅ローンとは別の水準で決められています。
どちらを選べるか、外構工事が使いみちとして認められるかは、商品の説明書(商品概要)で確かめてください。
外構工事のローンは銀行・ろうきんをどう比べるか



職場の先輩に「ろうきんのほうが得だよ」と言われました。銀行より本当にお得なんですか?



どちらが得とは言い切れません。年収や勤め先、ほかの借り入れ、工事の時期で、合う借り先は人ごとに変わります。
外構工事のローンを銀行で借りる場合
まずは、住宅ローンを借りる(または借りた)銀行に聞いてみる価値があります。外構工事の費用を組み込めるか、あとからなら別のローンがあるか、の2点です。
返済の口座が同じ銀行にまとまるため、手続きや管理がしやすくなるからです。
ただし、住宅ローンの取引があるからといって、別のローンの条件がよくなるとは限りません。
銀行が出している商品概要で、金利・手数料・借りられる期間を確かめてから決めましょう。
外構工事のローンをろうきんで借りる場合
ろうきん(労働金庫)は、労働組合や生活協同組合(生協)が出資してつくった、はたらく人のための金融機関です。
地域ごとに別の金庫があり、使える人の決まりもそれぞれのろうきんが案内しています。
たとえば近畿ろうきんでは、勤め先の労働組合などがろうきんに出資していれば、その組合員として使えます。
加入している生協が出資している場合は、生協の組合員として使えます。
どちらにも入っていない人も、近畿2府4県に住んでいるか勤めていれば「一般勤労者」として使えます。
ただし、商品やサービスによっては使えないこともあると書かれています。
出典:近畿ろうきん「はじめての方へ(私も利用できるの?)」(https://www.rokin.or.jp/about/beginner/)
同じろうきんでも、組合員かどうかで金利などの条件が変わることがあります。
勤め先に労働組合がある人は、組合がどのろうきんに出資しているか、組合員向けの条件があるかをまず確かめるとよいでしょう。
住んでいる地域のろうきんの公式サイトで、使える人の決まりを見ておくことも忘れずに。
「外構工事のローンのおすすめ」を探す前に比べる観点
特定の銀行やローンを選ぶ前に、次の表の観点で2つ以上の候補を並べると、自分に合うものが見えてきます。
外構業者が案内する提携ローン(業者と信販会社などが組んで用意しているローン)も、同じ観点で比べられます。
| 比べる観点 | 確かめること |
|---|---|
| 金利のタイプ | 変動金利か固定金利か。固定ならその期間は何年か |
| 金利の表示 | 「最も低い金利」だけでなく、自分に適用される金利がいくらになるか |
| 手数料 | 事務手数料・保証料の有無と金額。金利に上乗せする形か、先に払う形か |
| 担保 | 家や土地を担保にするか。登記などの費用がかかるか |
| 借りられる金額と期間 | 外構工事の金額をまかなえるか。返す期間を何年まで選べるか |
| 使いみち | 外構工事が対象に入るか。業者の指定はないか |
| お金が出る日 | 申し込みから融資の実行まで何日かかるか。業者への支払い日に間に合うか |
| 繰り上げ返済 | 早めに返すときの手数料や、1回あたりの最低金額 |
金利だけを見て決めると、手数料や保証料をふくめた支払いの合計が思ったより高くなることがあります。
候補ごとに、「借りる額」と「返す期間」をそろえます。そのうえで、金融機関の返済シミュレーションで総返済額を出して比べるのが確実です。
外構工事のローン金利(2026年10月時点)



外構の分くらいなら、住宅ローンに入れてゆっくり返せば楽ですよね?



月々は楽になります。ただ、返す期間が長いほど、利息の合計はふくらみます。
【フラット35】の金利の水準
金利は月ごとに変わるため、ここでは公表元がはっきりしている【フラット35】の数字だけを紹介します。
2026年10月に資金を受け取る場合の借入金利(新機構団信付き)は次のとおりです。
| 種類(借りる期間) | 融資率 | 金利の範囲 | 最も多い金利 |
|---|---|---|---|
| 【フラット35】(21年以上35年以下) | 9割以下 | 年3.830%〜年5.840% | 年3.830% |
| 【フラット35】(21年以上35年以下) | 9割超 | 年3.940%〜年5.950% | 年3.940% |
| 【フラット20】(20年以下) | 9割以下 | 年3.510%〜年5.520% | 年3.510% |
| 【フラット20】(20年以下) | 9割超 | 年3.620%〜年5.630% | 年3.620% |
出典:住宅金融支援機構「最新の金利情報:長期固定住宅ローン【フラット35】」(https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top)
融資率は、家の建設費や購入価格に対して、どれだけの割合を借りるかを表します。
金利の範囲に幅があるのは、取り扱う金融機関ごとに金利を決めているためです。
同じページには、加入する団体信用生命保険の種類によっても金利が変わると書かれています。団体信用生命保険とは、ローンを借りた人が亡くなったときなどに残りを支払う保険です。
外構工事の費用を組み込むと借りる額が増え、融資率が変わることもあります。
組み込む前と後の両方で金利を確かめておきましょう。
変動金利と固定金利のちがい
銀行などの住宅ローンやリフォームローンには、金利の決め方が大きく2つあります。
- 変動金利:返している途中でも、世の中の金利の動きに合わせて見直される。上がれば返す額も増える
- 固定金利:決めた期間(または全期間)は金利が変わらない。返す額の見通しが立てやすい
変動金利の数字は、金融機関ごとに決めています。同じ銀行でも、人によって適用される金利が違うことがあります。
固定金利も、新しく借りるときの水準は月ごとに見直されます。
外構工事のために借りる額が比較的小さく、返す期間も短いとします。その場合は、金利が上がったときに返す額がどれくらい増えるかを先に計算しておくと、判断しやすくなります。
外構工事の費用とローンの金利で、返す合計はどう変わるか
外構工事の費用をローンで払うと、工事の金額に利息が上乗せされます。
利息の大きさを決めるのは「借りる額」「金利」「返す期間」の3つです。
考え方をつかむために、外構工事の150万円分を年3.830%(上の表の【フラット35】で最も多い金利)で借りたと仮定して計算してみます。
返し方は、毎月同じ額を返す方法(元利均等返済)とします。手数料や保証料はふくめず、金利は最後まで変わらないものとしています。
- 10年で返す場合:毎月の返済は約1万5,066円、返す合計は約181万円(うち利息は約31万円)
- 35年で返す場合:毎月の返済は約6,490円、返す合計は約273万円(うち利息は約123万円)
この数字は、仕組みを見るための試算です。実際の金利や返す額は、借りる商品と人によって変わります。
同じ150万円でも、返す期間によって利息に90万円ほどの差が出ることが分かります。
住宅ローンに組み込んだ外構分だけを早めに繰り上げ返済する、という考え方もあります。繰り上げ返済の手数料もあわせて確かめておきましょう。
外構工事とローン控除(住宅ローン控除)



外構もローンに入れておけば、そのぶん住宅ローン控除も増えると思っていいですか?



そうとは限りません。ローンに組み込めることと、控除の計算に入ることは別の話です。
住宅ローン控除のしくみ(2026年10月時点)
住宅ローン控除(正式には住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを使って家を新築・購入・増改築などした人のための制度です。
年末のローンの残高をもとに計算した金額を、所得税から差し引けます。
国税庁の案内(令和8年4月1日現在の法令等)では、令和4年1月1日から令和12年12月31日までに住み始めた場合が対象とされています。
新築の場合の主な条件には、次のようなものがあります。
- 新築などの日から6か月以内に住み始めること
- 床面積が50平方メートル以上で、その2分の1以上を自分が住むために使うこと(40平方メートル以上50平方メートル未満の家には別の条件があります)
- 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であること
- 10年以上かけて分けて返す借り入れであること
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1211-1「住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm)
借入限度額や控除の期間は、家の省エネ性能や住み始めた年などで分かれています。
制度は税制改正で変わることがあるため、申告の前に国税庁の最新の案内を確かめてください。
外構工事の費用はローン控除の対象に入るのか
国税庁の質疑応答事例には、門や塀の扱いが書かれています。
門や塀などの構築物(建物ではない工作物)の代金は、原則として「家屋の取得の対価の額」に含まれないとされています。
ただし例外があり、家屋の代金に含めてよい場合もあります。家屋とあわせて同じ相手から取得する門や塀などで、その代金が少額と認められる場合です。
少額かどうかの目安もあげられています。門や塀などの代金が、「家屋そのものの代金+門や塀などの代金」の合計の10%に満たないような場合です。
出典:国税庁 質疑応答事例「門や塀等の取得対価の額」(https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/06/16.htm)
同じ事例には、もう1つ説明があります。ローンの合計額が家屋などの代金を超えるときは、家屋などの代金をもとに控除を計算する、というものです。
つまり、外構分を足して家の代金より多く借りても、その全部が控除の計算に入るとは限りません。家の代金に入らない外構分は、計算から外れることがあります。
ここから、次の2つの点に注意が必要だと分かります。
- 例外は「家屋とあわせて同じ相手から取得する」場合の話です。建物とは別の業者に頼んだ外構工事は、この例外にあたらないと考えられます。
- 同じ会社に頼んだ場合でも、外構の金額が大きく10%の目安を超えると、家屋の代金に含められない可能性があります。
事例の注記にもあるとおり、これは一般的な回答で、実際の取引では扱いが変わることがあります。
自分の場合にどうなるかは、契約書と見積書を持って税務署や税理士に聞くのが確実です。
あとから外構工事をしたときのローン控除
住んでから外構工事をする場合に関係するのは、増改築等をしたときの住宅ローン控除です。
国税庁の案内では、対象になる「増改築等」として、次のような工事があげられています。
- 増築・改築・大規模な修繕や模様替え
- 居室や玄関などの床や壁の全部の修繕
- 耐震・バリアフリー・省エネのための一定の工事など
工事の額が100万円を超えることなども条件とされています。
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1211-4「増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-4.htm)
あげられているのはどれも家屋(建物)に対する工事です。
駐車場やフェンス、門まわりといった外構工事だけの工事が当てはまるとは、この案内からは読み取れません。
また、控除を受けるには建築士などが発行する「増改築等工事証明書」などの書類も必要です。
あとからの外構工事で控除を考えている場合は、工事の契約の前に税務署へ問い合わせて確かめておくと安心です。
お住まいの市区町村に本店がある外構業者は、外構業者ずかんの都道府県別の一覧で探せます。




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